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ガラス瓶にUVレーザー刻印|ロータリー治具を使った加工事例

今回は、円筒形のガラス瓶へUVレーザーで刻印した事例をご紹介します。
近くのホームセンターで、サイズの異なるガラス製の保存容器を3個購入しました。いずれも100円前後で販売されていたもので、ロータリー治具の使い方やガラスへの刻印設定を確認するためのテスト品として使用しました。
ガラス瓶の側面にはイラストを刻印し、白く塗装された金属製の蓋にも別の絵柄を入れています。
身近なガラス容器でも、絵柄や名前を加えることで、オリジナルの保存容器や記念品として印象が大きく変わります。
ガラス瓶の側面にUVレーザーで刻印
ガラス瓶の側面へUVレーザーを照射すると、加工部分が白っぽい、すりガラス状に変化します。
インクを載せるカラー印刷とは異なり、ガラス表面そのものを変化させる加工です。そのため、透明なガラスの質感を残しながら、落ち着いた絵柄を入れられます。
今回使用したガラス瓶は、側面がほぼ真っすぐな円筒形でした。通常の平面加工のように固定して刻印すると、瓶の曲面によってレーザーの焦点から外れる部分が生じます。
そこで、瓶を回転させながら加工するロータリー治具を使用しました。
ガラス瓶の刻印動画
実際にロータリー治具でガラス瓶を回転させながら、UVレーザーで刻印している様子を動画にしました。
写真だけでは分かりにくい、瓶の回転方法や加工の進み方をご覧いただけます。
なぜ円筒形の製品にはロータリー治具が必要なのか
UVレーザーは、焦点が合っている位置で最も安定した刻印ができます。
平らな素材であれば、刻印範囲の高さはほとんど変わりません。しかし、ガラス瓶を固定したまま側面に刻印すると、中央部分と左右部分でレーザーからの距離が変わります。
小さな絵柄であれば加工できる場合もありますが、範囲を横へ広げるほど焦点が外れやすくなり、次のような差が出る可能性があります。
- 中央は濃いが、左右が薄くなる
- 線の太さが均一にならない
- 一部がぼやけて見える
- ガラス表面の変化にむらが出る
ロータリー治具を使うと、瓶を少しずつ回転させながら、刻印する位置をレーザーの焦点付近に保てます。
これにより、固定したまま加工する場合よりも横に広い絵柄を刻印できるようになります。
今回使用したローラー式のロータリー治具
ロータリー治具には、主に「ローラー式」と「チャック式」があります。
今回のガラス瓶には、ローラー式を使用しました。
ローラー式は、2本のローラーの上に製品を載せ、ローラーの回転によって瓶を回す仕組みです。
側面が真っすぐで、加工範囲の直径がほぼ一定の製品に向いています。
ローラー式に向いている形状
- 円筒形のガラス瓶
- 側面が真っすぐなタンブラー
- 寸胴型の保存容器
- 直径がほぼ変わらないボトル
- 円筒形の金属容器
製品をローラーの上に載せて使用できるため、比較的設置しやすい方式です。
ただし、底や口元に大きな段差があるもの、取っ手が付いているもの、重心が偏っているものは、回転中にずれたり、ローラーに干渉したりする場合があります。
チャック式のロータリー治具との違い
チャック式は、製品の一方をつかんで回転させる方式です。
ローラーの上へ安定して載せにくい製品や、円錐形に近いテーパーのある製品などで使用を検討します。
チャック式を検討する形状
- 飲み口と底で直径が異なるグラス
- テーパーの付いた容器
- ローラーの上で安定しにくい製品
- 細長い筒状の部品
- 形状に段差のある容器
チャック式は、つかむ位置や方法、回転軸の中心、刻印面の角度を調整する必要があります。
テーパーのある製品では、単に回転させるだけでは刻印面が水平になりません。製品の傾きも含めて調整し、回転させたときの刻印位置が焦点から外れないようにします。
どちらの治具が適しているかは、材質だけではなく、製品の形状、直径、長さ、重量、段差、取っ手の有無などから判断します。
ロータリーを使えば一周すべてに刻印できる?
仕組みのうえでは、ロータリー治具で製品を一周させることも考えられます。
しかし、実際には「360度全面へ簡単に刻印できる」というものではありません。
一周加工には、次のような条件が関係します。
- 瓶の直径が加工範囲で一定か
- 回転中に横ずれしないか
- ガラスにゆがみがないか
- 瓶の継ぎ目や段差がないか
- 絵柄の始点と終点をきれいにつなげられるか
- ローラーと刻印位置が干渉しないか
- 容器の口や底が安定しているか
ロゴや名前などを一方向から見せる場合は、無理に一周させず、正面を中心に適切な範囲へ配置した方がきれいに仕上がることもあります。
「一周できるか」よりも、「実際に使用するとき、どこからどのように見えるか」を考えて絵柄を決めることが大切です。
ガラスへの刻印結果
今回のガラス瓶では、絵柄が白っぽく、すりガラスのように見える仕上がりになりました。
透明なガラスに白い刻印が入るため、背景や光の当たり方によって見え方が変わります。
暗い色の物を瓶の中へ入れると刻印がはっきり見え、明るい背景では控えめに見えることがあります。写真撮影や展示をする場合は、背景色を工夫すると絵柄を見せやすくなります。
ただし、ガラスは製品によって成分、厚み、表面状態が異なります。同じ設定で加工しても、白さ、濃さ、表面の細かさが同じになるとは限りません。
細い線や小さな文字では、ガラス表面の変化によって線が欠けたり、細部が見えにくくなったりすることもあります。
白く塗装された金属製の蓋にも刻印
ガラス瓶の側面だけでなく、白く塗装された金属製の蓋にも桜のイラストを刻印しました。
UVレーザーを照射した部分では白い塗装が除去され、下地の金属が見える仕上がりになりました。
白い蓋に金属色の絵柄が現れ、印刷とは異なる落ち着いた印象です。
このような塗装面への加工では、レーザーが金属そのものを彫るというより、表面の塗装やコーティングを取り除く形になることがあります。
塗装の種類や厚みによって、除去のされ方や下地の色は変わります。また、下地が露出するため、使用環境によっては変色や錆などの可能性も考える必要があります。
ガラス瓶への刻印で考えられる用途
ガラス容器への名入れやイラスト刻印は、さまざまな用途に展開できます。
店舗や事業者向け
- 店名やロゴを入れた保存瓶
- コーヒー豆や茶葉を入れる容器
- 商品展示用のサンプル瓶
- 店舗のディスプレー用品
- ワークショップ用のオリジナル容器
- 周年記念品や開店記念品
個人向け
- 名前入りの小物入れ
- ペットのシルエットを入れた記念品
- 花や植物を入れるインテリア容器
- 結婚や新築祝いの贈り物
- 誕生日や記念日のメッセージ入り容器
- ハンドメイド作品を入れるパッケージ
瓶本体と蓋の両方へ加工できれば、側面に名前、蓋にワンポイントイラストといった組み合わせも考えられます。
食品を入れる容器として使用する場合
今回の事例では、ガラス瓶の外側と蓋の外側へ刻印しています。
食品を入れる予定がある場合は、実際の容器が食品保存用として販売されているか、密閉性や洗浄方法を含め、製品本来の使用条件を確認する必要があります。
当社でのレーザー加工によって、容器自体の食品用途や安全性を保証するものではありません。
衛生面から、食品や飲料へ直接触れる内側、飲み口、蓋の内面などへの加工は避け、外側の見える部分への加工を基本に検討します。
持ち込みのガラス瓶にも刻印できる?
お客様が用意されたガラス瓶への加工もご相談いただけます。
ただし、ガラス製品は見た目がよく似ていても、材質や製造方法が異なります。また、加工中や取り扱い中に欠け、ひび、破損が生じる可能性を完全になくすことはできません。
特に一点物や高価な品、代替品を用意できない記念品については、加工できるか慎重に判断する必要があります。
可能であれば、本番品と同じ製品の予備をご用意ください。
ご相談時に確認したいこと
ガラス瓶への刻印をご希望の場合は、次の情報をお知らせいただくと確認がスムーズです。
- 瓶全体の写真
- 正面・側面・底面の写真
- 蓋を外した状態の写真
- 高さと最大直径
- 刻印予定部分の直径
- 材質や商品情報が分かるURL
- 希望する刻印位置と大きさ
- ロゴ、文字、イラストの内容
- 加工数量
- 予備品の有無
- 食品用、展示用、記念品などの使用目的
取っ手、段差、テーパー、出っ張りなどがある場合は、その部分が分かる写真も必要です。
Amazonなどから当社へ商品を直送する前に、まずは商品ページのURLや画像を添えてご相談ください。お客様自身でも、届いた商品の形状、寸法、傷、数量などを確認してから加工へ進める方が安心です。
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