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3種類の持ち込みグラスに18通りのデザインをレーザー刻印しました

先日、形と大きさの異なる3種類のガラス製グラスをお持ち込みいただき、UVレーザーで絵柄を刻印しました。
今回用意された絵柄のモチーフは6種類です。
それぞれのモチーフを大・中・小、3種類のグラスに合わせて調整するため、
3種類のグラス×6種類のモチーフ=合計18種類
の刻印データを使用する仕事になりました。
同じ絵柄を同じ大きさで入れるのではなく、それぞれのグラスの形や寸法に合わせて見え方を整えています。
販売用として作られたオリジナルグラス
お引き取りの際にお話を伺うと、今回のグラスは販売を目的に作られたものとのことでした。
どこかのイベントやフリーマーケットなどで販売されるのでしょうか。
持ち込みグラスの仕入れ価格に、18種類のデータ調整費や刻印費が加わるため、どのくらいの販売価格になるのか、実際に売れるのか、私も少し気になりました。
思わず、
「どんどん売ってください」
とお声掛けしました。
販売用の商品を作る場合、完成品の見栄えだけでなく、グラスの仕入れ価格、加工費、販売価格のバランスも大切です。
最初から大量に作るのではなく、複数の絵柄を少量ずつ用意して、お客様の反応を見ながら売れ筋を探す方法もあります。今回のように6種類のモチーフを3種類のグラスへ展開すれば、イベント会場でも選ぶ楽しさのある商品になります。
ガラス刻印には太い線の白黒デザインが向いています
今回お預かりした絵柄は、太めの線と白黒で構成されたデザインでした。
このような絵柄は、ガラスへのレーザー刻印と非常に相性がよく、刻印部分が白っぽいすりガラス状に見えるため、透明なグラスの上でも形が分かりやすくなります。
ガラス刻印に向いているのは、次のようなデザインです。
- 太めの線で描かれている
- 白黒がはっきりしている
- 細かすぎる模様が少ない
- 小さくしても形を認識できる
- 輪郭やシルエットに特徴がある
反対に、非常に細い線や細かな濃淡を多く含む絵柄は、元のデータと同じように再現することが難しい場合があります。
販売用のグラスでは、少し離れた場所からでも何の絵柄か分かることが大切です。細部を増やすよりも、モチーフの特徴を生かしたシンプルなデザインのほうが、商品として見栄えよく仕上がることがあります。
写真も刻印できますが、白黒化がおすすめです
ガラスへ写真をレーザー刻印することも可能です。
ただし、透明なガラスに刻印できるのは写真の色そのものではありません。写真の明るさや濃淡を、細かな点や模様に置き換えて表現します。
そのため、カラー写真をそのまま使用すると、人物の表情や被写体の細部が分かりにくくなることがあります。
写真を使いたい場合は、単純にグレースケールへ変換するだけでなく、不要な背景を取り除き、明るい部分と暗い部分を整理した白黒2値のデザインにする方法がおすすめです。
写真の雰囲気をそのまま残したい場合と、輪郭のはっきりした刻印にしたい場合では、適したデータの作り方が異なります。写真から刻印データを作りたい方も、まずは元画像をお見せください。
絵柄はグラスの高さ一杯には入れられないことがあります
今回、最初に入稿されたデータは、グラスの高さに近い大きさで絵柄が作られていました。
しかし、グラスへの刻印では、見えている側面のすべてを加工範囲として使えるとは限りません。
グラスを安定して回転させるための部分に加え、飲み口付近や底に近い部分、曲面の変化が大きい部分には余白が必要です。特に口径と底径が異なるグラスでは、刻印位置によってレーザーの焦点や絵柄の見え方も変わります。
そこで一度、デザインサイズの見直しをお願いしました。
ところが、こちらから必要な余白を十分具体的にお伝えできていなかったため、再入稿されたデータも、かなり大きな絵柄になっていました。
これは、加工を依頼される方には分かりにくい部分だと思います。
グラスを正面から見れば広い空間があるため、「ここまで絵柄を入れられるだろう」と考えるのは自然なことです。しかし、実際の加工可能範囲は、グラスの形、直径、高さ、底の厚み、表面の傾きなどによって変わります。
今後は、単にグラスの高さをお知らせいただくだけではなく、現物を確認したうえで、上下左右の余白を含めた加工可能範囲をご案内することが大切だと感じました。
グラスの形に合わせて加工方法を検討します
弊社では、円筒形のグラスや、飲み口と底の直径が異なるグラスに対応するため、形状に応じて加工方法を使い分けています。
今回の3種類のグラスも、すべて同じ方法で加工できるわけではありませんでした。
特に、絵柄をなるべく大きく見せたいというご希望と、グラスを安全に保持するために必要な余白を、どのように両立させるかが課題でした。
そこで、これまでの経験を基に固定方法と位置合わせを見直し、それぞれのグラスに合う加工方法を検討しました。具体的な仕組みは工房独自の工夫になりますが、グラスの形に合わせた補助具も使用しています。
その結果、当初想定していた方法よりも絵柄を配置しやすくなり、刻印品質の安定と作業工程の改善につなげることができました。
お客様から見れば、加工機や治具の種類は、それほど重要ではないかもしれません。
大切なのは、
「希望する大きさで絵柄が入るか」
「18種類とも安定した仕上がりになるか」
「販売できる品質になっているか」
ということです。
そのために、見えないところでグラスごとに加工方法を調整しています。
持ち込みグラスへ刻印するときに確認したいこと
持ち込みグラスへの刻印をご検討の場合は、次の情報があると確認がスムーズです。
- グラス全体の高さ
- 飲み口側の直径
- 底側の直径
- 刻印したい絵柄のおおよその大きさ
- 刻印したい位置
- グラスの数量
- 絵柄の種類
- 個人使用、記念品、販売用などの用途
- 希望納期
- 予備グラスの有無
写真だけでは、ガラスの厚みや側面の傾き、底付近の形状まで正確に判断できない場合があります。可能であれば、加工前に現物を確認させていただくのが安心です。
また、ガラス製品には個体差があり、加工中の破損リスクを完全になくすことはできません。特に販売用として複数個を用意する場合は、予備のグラスについても事前にご相談ください。
1個ずつ異なる絵柄にも対応できます
今回のように、グラスの種類や絵柄がそれぞれ異なる加工もご相談いただけます。
同じロゴを大量に入れる仕事だけでなく、
- 複数のモチーフを使ったシリーズ商品
- イベント販売用のオリジナルグラス
- 作家さんのイラストを使った少量商品
- 店舗ロゴを入れたグラス
- 名前を1個ずつ変える記念品
- 絵柄と名前を組み合わせた贈り物
などにも展開できます。
データの種類が増えるほど、データ確認や位置合わせなどの工程も増えるため、費用は単純な同一絵柄の加工とは異なります。販売価格も含めて検討されている場合は、グラスの種類、個数、絵柄数をお知らせください。
持ち込みグラスを使って販売用の商品を作りたい方も、まずは試作品や少量からご相談いただけます。
グラスの形に合わせて、絵柄の大きさや見せ方も一緒に考えます。
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