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三栄Navi

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ペンへの名入れ、印刷とレーザー刻印のどちらがよい?失敗から学んだ素材確認の大切さ

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文房具への名入れは、会社名や学校名、イベント名、記念のメッセージなどを入れられるため、ノベルティや配布品としてよく使われます。

一見すると、ペンの軸に文字を入れるだけの簡単な加工に見えるかもしれません。しかし、実際にはペンの材質や表面の状態によって、印刷や刻印の仕上がり、耐久性が大きく変わります。

今回は、ぺんてるの赤いサインペン約100本へ指定の文章を名入れした際に経験した、UVインクジェット印刷とUVレーザー刻印の失敗談をご紹介します。

失敗したこと自体は残念でしたが、この経験から、ペンへの名入れで事前に何を確認すべきかが、より具体的に見えてきました。

赤いサインペン約100本への名入れ依頼

ご依頼は、赤いサインペン約100本の軸に、指定された文章を入れるという内容でした。

最初に選んだ加工方法は、UVインクジェットによる印刷です。UVインクジェットは、紫外線でインクを硬化させながら印刷する方法で、細かな文字やロゴ、カラーの絵柄にも対応できます。

印刷直後の見た目は問題なく、文字もきれいに入っていました。

ところが、仕上がりを確認するため爪で強めにしごいてみると、印刷部分がきれいに取れてしまいました。

見た目だけでは分からなかった、密着性の問題です。

急きょUVレーザー刻印へ変更

印刷のまま納品することはできないと判断し、急きょUVレーザーによる刻印へ切り替えました。

UVレーザー刻印はインクを載せるのではなく、レーザー光で素材の表面を細かく変化させる加工です。そのため、インクが剥がれるという問題はありません。

刻印部分は白っぽく見え、文字も確認できる状態になりました。事情と仕上がりをご説明し、お客様にもご了承をいただくことができました。

この時点では、「UV印刷よりもレーザー刻印の方が、このペンには適していた」と考えていました。

ところが、レーザー刻印にも別の変化がありました

後日、手元に残したサンプルをあらためて確認しました。

このサインペンの軸は、想像していたよりも柔らかい樹脂でできています。刻印部分を指で繰り返しこすってみると、白っぽく見えていた文字が少しずつ薄くなりました。

レーザー刻印そのものが、インクのように剥がれ落ちたわけではありません。

刻印直後は、レーザーによって生じた非常に細かな凹凸が光を乱反射し、白っぽく見えていたと考えられます。しかし、柔らかい表面を指でこすることで、その浅い凹凸がなじみ、乱反射が弱くなったため、白さや文字のコントラストが低下したように見えました。

つまり、「レーザー刻印だから、どの素材でも見え方が長く変わらない」とは限らないということです。

今回の経験から分かったこと

今回の加工では、二つの大切なことが分かりました。

UV印刷は、素材との密着性を確認する必要がある

ペンの軸は、見た目が似ていても材質や表面処理が異なります。

インクが付きにくい樹脂や、表面の成分が密着に影響する製品では、印刷直後はきれいでも、爪や摩擦で剥がれる場合があります。

レーザー刻印も、素材の硬さによって見え方が変わる

レーザー刻印はインクを使わないため、印刷のような剥離はありません。

一方、柔らかい樹脂への浅い刻印では、使用中の摩擦によって表面の細かな凹凸が変わり、刻印の白さやコントラストが弱くなることがあります。

見た目の確認だけでは足りませんでした

今回の反省点は、加工直後の見た目だけで判断してしまったことです。

実際のペンは、手で握られ、指で触られ、筆箱や机の中でほかの物と擦れます。そのため、ペンへの名入れでは次のような確認が必要です。

  • 爪で軽くこすったときに印刷が剥がれないか
  • 指で繰り返しこすったときに刻印の見え方が変わらないか
  • 軸を少し曲げたときに印刷面へ影響が出ないか
  • アルコールなどで拭く可能性がある場合、変化がないか
  • 数日置いた後も、加工直後と同じ状態を保っているか

すべての製品に同じ試験が必要とは限りませんが、実際の使われ方を想定した確認が重要です。

同じ「プラスチック製のペン」でも結果は異なります

ペンの軸には、さまざまな樹脂や塗装、表面加工が使われています。

そのため、今回の結果だけで「サインペンにはUV印刷ができない」「柔らかいペンにはレーザー刻印ができない」と決めつけることもできません。

別の製品では、UV印刷がしっかり密着する場合もあれば、レーザー刻印で濃く安定した変化が出る場合もあります。

大切なのは、商品名や見た目だけで判断せず、実際に加工する現物で試すことです。

数量が多いときほど、事前サンプルが大切です

10本、50本、100本と数量が増える仕事では、最初から全数を加工するのではなく、できれば予備品を使って事前テストを行います。

印刷または刻印をした後、見た目だけでなく、擦れや曲げなども確認します。その結果をお客様にも見ていただき、仕上がりの特徴をご理解いただいてから本加工へ進むのが安心です。

持ち込み品の場合は、加工試験用と加工中の不具合に備え、注文数より少し多めにご用意いただくことをおすすめします。

失敗を、次の加工に生かすために

印刷が剥がれたことも、レーザー刻印の白さが摩擦で薄く見えたことも、加工する側にとっては大切な経験になりました。

加工方法には、それぞれ得意な素材と不得意な素材があります。そして、機械の種類だけでなく、製品の材質、硬さ、表面処理、使われ方まで考えなければ、本当に適した方法は選べません。

三栄ぷりんとでは、今回のような経験も次の仕事に生かし、持ち込み品や既製品への名入れについて、必要に応じて事前テストを行いながら検討しています。

ペンや文房具への会社名、ロゴ、記念メッセージなどの名入れをご検討の際は、製品の材質、数量、希望する色、使用目的、納期などをお知らせください。

現物を確認したうえで、UVインクジェット印刷とUVレーザー刻印のどちらが合うか、一緒に考えさせていただきます。

※素材や表面処理によって加工結果は異なります。量産前の試作をおすすめします。また、試験加工によって傷や変色が生じるため、予備品をご用意ください。


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