転写印刷のサンプル(2)
管理者用
前回、ガラスコップへ転写印刷したものを紹介しました。
今回は、転写作業の紹介です。
アイエヌジーのUV転写紙スマートペーパーを実際に使って見たいと、印刷データをお送りしました。
目的は、自分の手で転写作業を行って見たいと言う事と、転写した時の接着力を確認したいと言う事です。
今回、作成して頂いたのは、硬めの素材への転写を意識して作っていただきました。
こんな話を聞くと、素材によっても転写シールの作り方が異なるとは、色々とノウハウが有りそうです。
送った印刷データの中には、お客様への提案を意識したものもありましたが、
ほとんどが、何に転写するのか、明確になっていないものです。
こんな、私の意向を捉えていただいて、データを手直しそして、転写シールを作っていただきました。
また、ガラスコップに転写したサンプルまで送っていただき、有難い限りです。
転写してみました
さて、実際に転写作業を行って見ました。
お客様への提案のデータは、お見せできないので、弊社の会社ロゴや、名前などで行ったものをいくつか紹介します。
孫の手
とりあえず、近くにあった孫の手に、転写シートの小さな文字を使って転写してみました。
脱脂処理を行ってからとの話は聞いてはいましたが、なにもせず行いましたが、やはり、付きが悪く失敗です。
再度、アルコールできれいに拭いてから行い上手に行ったようです。
孫の手は、竹製品ですが、表面に透明塗料でコーティングされてます。
したがって、樹脂系の上に転写と言った方が良いかもしれません。
テスト用に作った、転写シートですから、目的にあった作り方になっていない部分もあります。
下に白インクで、白を引いた上に墨インク、さらにクリアインクで、インクも盛り上がり厚くなってます。
この孫の手には、墨インクだけで良いかもしれません。
小さいマイナスドライバー
また、身近にあった、マイナスドライバーに転写してみました。
アルコールで、表面を拭て転写してみました。
ノートパソコン
私が使っているノートパソコンに転写してみました。
工具箱
ボッシュの工具箱に転写してみました。
材質は、樹脂系ですが、アルコールで拭いた時に、色が少し取れるようでした。
転写は、問題ないようです。
名刺ケース
ステンレスのように見えますが、素材は不明です。
黒のコーティングがされている名刺ケースです。
白インクだけの鳥を転写してみました。
実際には、白インクの上にクリアインクが乗ってます。
木
小さな木のブロックがありましたので、転写してみました。
材質により、転写シールの作り方が異なるとの事ですが、今回のシールは、木にも十分使えるようです。
USBメモリー
黒いUSBメモリーに転写しました。
aneの文字が黒いので見えにくいですが、インクが厚く盛られており、このような表現有るかもしれません。
ペットボトル
ペットボトルに貼っていたフイルムを剥がして、転写しました。
タイル
本当は、カメラレンズのフードに転写する予定でしたが、本番はまだ早いと言うことで、タイルにテスト転写です。
ここまで、何も考えてないので手当たり次第に転写した感じです。
まだまだ、シートはありますので、試してみます。
転写作業の評価
さて、転写作業の容易性についての評価です。
感覚的な評価となりますが、まとめて見ました。
実際に、行う前は、貼って、擦って、剥がす・・・・をイメージしてました。
しかし、貼る前に、剥がす作業も工程として入れる必要があると感じました。
剥がして、貼って、擦って、剥がす・・・・こんな工程です。
やはり、貼る作業は、多少の慣れは必要と感じました。
1、剥がす
台紙からインクフイルムを剥がします。
最初、手で剥がそうとしましたが、かなり面倒です。
普通のシールにも良く使う方法は、カッターでスリットを入れることです。
転写シールも同様にスリットを入れれば簡単に剥がせます。
私の愛用のスリットカッターは、こちらです。
2、貼る
シールで経験している方は、それほど問題になる作業ではないと思いますが、私は、インクフイルムを貼るのに少してこずりました。
インクフィルムは、作業しやすいように、インクが乗っていないスペースが必要です。
印刷データにおいて、無駄が出ないように隙間なくデータを配置した場合など問題です。
持つところも無いようでは、作業できません。
また、ピンセットを使ったり、色々方法はありそうです。
面積の大きいシールを貼る場合、テクニックは必要のようです。
接着力が強力な事もあり、貼ってから、空気を抜くことは無理のようです。
最初から、空気が入らないような貼り方が必要と思われます。
私は、1度目は、かなり気泡を作ってしまいました。
スキージでは歯が立ちません。
注意した2回目でも、小さな気泡が一か所出来てしまいました。
三回目は、行ってませんが、どうでしょうか。
初めから判っていれば、問題無いのかもしれませんが、それなりの手順書を作っておいた方がよさそうです。
実は、もう一つ、失敗したことがありました。
フイルムの貼る位置を決めている時に、フイルムの中心部分が、ほんの少しくっついただけでしたが、それを剥がそうとすると、インクが破けて失敗しました。
インク部分の接着力は、非常に強く少しでも接触すると、危ないです。
3、擦って
手でも思った以上に、きれいに貼れるような気がします。
しかし、やはりスキージを使うことをおすすめします。
4、剥がす
5、完成
接着力
接着力については、お話してませんでしたが、かなり強力です。
相手側の材質にもよるとは思いますが、実際に、剥がそうとしてもそう簡単には剥がれそうにありません。
シールで言うと強接着タイプ以上かもしれません。
後日、剥がしてみます。