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UVレーザーで身近な小物に刻印|導入から1年以上使って分かったこと

UVレーザー加工機「Omni 1」を導入した当初、まず行ったのが、身の回りにある小物へのテスト刻印でした。
ヘッドフォン、カードリーダー、マウス、アルミ製品、ステンレス製品など、素材も形も異なるものを集め、メーカーから提供された設定表を参考にしながら刻印しました。
当時はまだ機械に慣れておらず、
「この素材には刻印できるのか」
「どのような色に仕上がるのか」
「設定を変えると、どの程度違いが出るのか」
といったことを、一つずつ確かめている段階でした。
あれから1年以上、さまざまな素材や製品に刻印してきました。
改めて当時のテストを振り返ると、UVレーザー加工で大切なのは、単に「刻印できる・できない」だけではないことが分かります。
UVレーザーは幅広い素材に対応できる
UVレーザーの特長の一つが、さまざまな素材へ加工できることです。
これまでに当社では、次のような素材への刻印を試してきました。
- プラスチック・樹脂
- アルミ
- ステンレス
- 塗装された金属
- ガラス
- 陶器
- 木材
- 革
- 紙
- 天然石
- 布など
ただし、同じ「プラスチック」や「金属」と呼ばれる製品でも、すべて同じ仕上がりになるわけではありません。
材質だけでなく、表面の塗装、コーティング、着色方法、添加剤などによって、刻印の色や濃さが変わります。
また、動画にしているので参照してください。
プラスチック製品への刻印
最初のテストでは、ヘッドフォン、白と黒のカードリーダー、マウス、温度計などに刻印しました。
いずれもプラスチック系と思われる製品で、刻印部分は主にグレー系に変化しました。
ヘッドフォン
黒いプラスチック製のヘッドフォンに刻印したところ、黒い表面にグレーの絵柄が現れました。
派手な色ではありませんが、印刷とは異なる落ち着いた仕上がりです。
結果 グレイ の刻印でした。
白と黒のカードリーダー
白色と黒色のカードリーダーにも刻印しました。
どちらもグレー系の仕上がりになりましたが、素材の色が違うため、見え方やコントラストも異なります。
白い製品だから黒く刻印される、黒い製品だから白く刻印される、という単純なものではありません。

グレイの上がりです
これも、古いメモリカードのカードリーダーです。
黒の、プラスチック系の素材です。
グレイの上がりです。
マウスと温度計
マウスや赤外線温度計のように、表面が傾いている製品にも刻印しました。
このような製品では、素材以上に「刻印面を水平に固定できるか」が重要です。
当時は身近にある物をスペーサーとして使い、傾きを調整していました。現在では、必要に応じて3Dプリンターで専用の位置決め治具を製作しています。
刻印する位置を水平にするための治具がひつようです。
今回は、色々なものをスペーサとして位置を固定して刻印しました。
グレイの刻印です。
赤外線温度計です。
離れた所から、温度が測れます。
もともと、アイロンの温度を測るために使用してました。
刻印する面を水平にするため、スペーサーを入れて刻印しました。
オレンジ色のプラスティックです。

刻印は、グレイです・。
3Dプリンターで作ったABS樹脂への刻印
3Dプリンターで作成したABS樹脂製のカメラ部品にも刻印しました。
グレー系の刻印が入り、何も表示されていなかった部品に文字やマークが加わることで、試作品から製品らしい印象へ変わりました。
部品番号、用途、向き、会社名、ロゴなどを刻印すれば、試作品や小ロット部品の識別にも利用できます。
ただし、3Dプリンター用フィラメントも、メーカーや色によって配合が異なります。ABS、PLA、PETGなどの材質名だけで仕上がりを判断せず、実物で確認することが必要です。
グレイの刻印がされましたが、刻印されただけで、商品価値が上がったように見えます。
売れるかも・・・・商品化?
アルミ製品への刻印
青い外付けSSDのケースやアルミ缶にも刻印しました。
青い金属製ケース
青いメタリックのケースでは、刻印部分が白っぽいグレーに変化しました。
見た目だけでは、アルマイト加工なのか塗装なのか判断できませんでしたが、濃い色の表面に明るい刻印が現れ、比較的はっきりした仕上がりになりました。
その後の経験でも、濃紺や黒などに塗装されたアルミ製品は、刻印部分とのコントラストが出やすい傾向があります。
ボールペン、シャープペンシル、カードケース、小型ケースなど、落ち着いた名入れをしたい製品と相性のよい加工です。
白っぽいグレイの刻印でした。
アルミ缶
印刷されたアルミ缶では、表面の色が変化し、白っぽい刻印になりました。
ただし、薄い缶は変形しやすく、表面には曲面もあります。実際の製品加工では、固定方法や刻印範囲を慎重に検討する必要があります。
白く刻印されてます。
ステンレス製品への刻印
ステンレスと思われるシェラカップとトレイにも刻印しました。
シェラカップ
最初の刻印は少し薄く感じたため、加工速度を調整してもう一度試しました。
設定を変えることで刻印は濃くなりましたが、出力を強くすれば必ず良くなるわけではありません。強すぎる設定では、文字がつぶれたり、周囲に影響が出たりする可能性があります。
100円ショップで購入したシュラカップです。
ステンレス製と思われます。
2回 行ってます。
最初、刻印が薄いようでしたが、刻印速度を落として、上側に刻印しました。
明らかに、上側の方が、良い結果となってます。
ステンレス製トレイ
比較的大きな絵柄を刻印したところ、焦げ茶色に近い仕上がりになりました。
ステンレスへのUVレーザー刻印は、白やフルカラーになるのではなく、茶色から薄黒色に見えることがあります。見る角度や光の当たり方によっても、色の印象が変わります。
当時は刻印色に期待しながら一発勝負で加工しましたが、現在では、可能であれば同じ材質の予備品や目立たない場所でテストすることをおすすめしています。
ステンレスにおいての、色の出具合は、色々な情報から認識はしてましたが、それでも、どんな色で刻印されるか期待はありました。
焦げ茶系の色具合です。

時間は、絵柄が大きいため、時間がかかりました。

錆びた工具への刻印
古いラジオペンチにも刻印しました。
最初は刻印されたか分からないほど薄く、設定と加工回数を変更して再度加工しました。最終的には絵柄を確認できましたが、錆や汚れのある表面では、均一な仕上がりを得るのが難しくなります。
工具への会社名、管理番号、所有者名などの刻印は考えられますが、表面状態によって結果が変わるため、事前確認が必要です。
後から、動画を確認しましたが、3回目の時点でも同じような刻印にはなっていたようです。

どうですかね、錆びてないものに刻印してみたいです
ファイバーレーザーには、負けますが、しっかり刻印出来ているように見えます。
1年以上使って分かった、刻印結果を左右するポイント
当初は素材ごとの設定値を中心に考えていましたが、経験を重ねるにつれ、仕上がりには複数の条件が関係することが分かりました。
1.材質名だけでは判断できない
同じアルミ、ステンレス、プラスチックでも、表面処理や配合によって反応が異なります。
「アルミだから白くなる」「プラスチックだからグレーになる」と断定することはできません。
2.刻印面の高さと水平が重要
UVレーザーは、焦点が合った位置で最も安定して加工できます。
マウスやクリップのように傾きや曲面がある製品は、刻印範囲の中で高さが変わります。高さの差が大きいと、一部が薄くなったり、線がぼやけたりすることがあります。
3.治具が仕上がりと再現性を支える
一個だけのテストであれば、スペーサーなどを使って固定することもできます。
しかし、複数個へ同じ位置に刻印する場合は、専用治具が欠かせません。
当社では現在、製品の形状に合わせた治具を3Dプリンターで製作し、位置合わせと作業の再現性を高めています。
4.設定を強くすればよいとは限らない
加工速度を落としたり、繰り返し刻印したりすると、濃く見える場合があります。
一方で、素材へのダメージ、文字のつぶれ、表面の荒れにつながることもあります。素材と絵柄に合わせて、速度、出力、加工回数などを調整する必要があります。
5.小さな文字や細い線には限界がある
データ上ではきれいに見えても、実際の刻印では細い線が消えたり、細かな部分がつながったりすることがあります。
ロゴやイラストは、刻印サイズに合わせて線の太さや細部を調整した方が、安定した仕上がりになります。
現在は「とりあえず刻印」から「仕上がりを考えた加工」へ
導入直後のテストでは、身の回りにある物へ刻印し、どのような変化が起きるのかを確かめることが目的でした。
1年以上使用した現在では、刻印できるかだけでなく、
- どの位置ならきれいに見えるか
- どの程度の大きさが適しているか
- 製品をどのように固定するか
- 複数個を同じ位置に加工できるか
- 文字やロゴをどのように調整するか
- 製品として使える仕上がりになるか
といった点まで考えて加工しています。
当時、さまざまな小物へ刻印した経験は、その後の仕事の土台になりました。
持ち込み品へのUVレーザー刻印もご相談ください
当社では、既製品やお客様がお持ち込みになる製品へのUVレーザー刻印を承っています。
会社ロゴ、個人名、記念日、管理番号、イラストなど、一個からの試作や小ロット加工もご相談いただけます。
ただし、素材の詳細が分からない製品や、塗装・コーティングされた製品は、実際に加工してみなければ仕上がりを判断できない場合があります。
ご相談の際は、次の情報をお知らせください。
- 製品全体の写真
- 刻印予定部分の写真
- 製品の材質
- 製品の寸法
- 希望する刻印サイズ
- 数量
- ロゴや文字の内容
- 予備品を用意できるか
製品の形状や素材を確認したうえで、テスト加工の必要性や適した加工方法をご案内します。
導入当初に試したような身近な小物が、会社の備品、記念品、ノベルティ、オリジナルグッズへ変わる可能性もあります。
「この製品にも刻印できるだろうか」と思われましたら、まずは写真と寸法を添えてお問い合わせください。
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