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インデザイン
2017/01/30

結構使える、汎用型自動組版スクリプト

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今日は、バリアブル印刷にも使える自動組版のスクリプトを紹介します。

だいぶ前になりますが、自動組版用のスクリプトを作った事がありました。
色々な形に対応できる、汎用型のスクリプトです。

最初は、宛名シールや名札などに使っていたのですが、インデザインの結合機能を使うようになり、あまり使わなくなってました。
しかし、テキストフレームの溢れ処理機能なども付けていますので、結構便利です。

このスクリプトと仕様を改造、発展させれば、もっと使い勝手の良いものになるのではと思います。

必要なもの

  • インデザイン
  • エクセル
  • テキストエディター

ファイル構成

以下のファイルを同じフォルダーに配置します。

任意のフォルダー

  •    実行/vbs
  •    可変データ.txt
  •    組版仕様a.txt
  •    imgフォルダー
  •        画像ファイル
  •    dataフォルダー
  •      xxx.indd
  •      xxx.pdf

vbsファイル     スクリプトファイルです。今回は、”汎用_自動組版55A.vbs” 
          と名前を付けてますがなんでも良いです。
          このファイルを、ダブルクリックで実行します。

可変データファイル  レイアウトするデータファイル。
          ファイル名は、特に決まりは有りません。
          組版仕様ファイルに記述します。
          TAB区切りのテキストファイルです。

組版仕様ファイル  レイアウト仕様を記述します。
          ファイル名を ”組版仕様a.txt" としてます。
          TAB区切りのテキストファイル

img フォルダー  レイアウトする画像ファイルはこのフォルダーに保存しておきます。

Data フォルダー  組版の結果を、ここに保存します。

 

操作手順

1、可変データを整理します。
  タブで区切られた .txt ファイルのファイルです。
  エクセルで作成して、タブ区切りのテキストファイルに書き出すと良いでしょう。

2、仕上がりサイズで、実際のレイアウトをデザインします。
  インデザインの可変データを使って、1件分をレイアウトします。

3、2でレイアウトした、可変のテキストフレーム/画像フレーム 等の座標・サイズ・フォント
  ・・・・等の情報を記録しておきます。

4、組版仕様のテーブルに、可変データ情報、3で記録した座標等の組版情報をセットします。
  組版仕様テーブルは、タブ区切りのテキストファイルです。
  可変データと同様にエクセルファイルで作っておくと便利です。

5、スクリプトを実行します。
  結果は、インデザインファイルとpdfファイルで書き出すようにしてます。

スクリプトを改善する事により、機能強化が行える思います。
事例として、ダウンロードできるようにしました。
参考にしてください。

宛名シール事例

使うシールは次の様なシートです

4×5 で、1シートに20シートのタックシートです。

 

シールの寸法

 

 

 

1、可変データ

  TAB区切りのリストデータです。

  エクセル等で最終データに加工すると良いでしょう。
  エクセルから、TAB区切りの .txt ファイルで書き出すのも容易です。
  データ変換機能は持たせていません
  例に示すように、様や御中なども全て、整えた形でのデータを用意します。
  1行目は列タイトルとしてください。

  事例では、[番号] [郵便番号] [住所] [住所付属] [会社名] [部署]の6項目です。
  列タイトルは、後で説明する組版仕様ファイルに登録します。

 

 

2、レイアウト

  可変データの1行が1シールに相当します。

  シールの実際のサイズにレイアウトして確認します。

 

  結果の情報をフレーム毎に組版仕様ファイルに登録します。
  したがって、各フレームの情報を記録しておいてください。

  この事例では、使用しませんが、シールに共通して配置したい情報を登録できます。
  レイアウト確認時にPDFファイルで保存しておくと良いでしょう。 

 3、組版仕様ファイル

実際には、タブ区切りの.txtファイルですが、エクセルファイルで説明します。
ページ仕様とフレーム仕様の2つの項目に分けられています。

 

ページ仕様

ページ全体に関する仕様を登録します。

項目 事例でのセット内容
データファイル名 Book1.txt
サイズ 68.58
サイズ 38.1
台紙 297
台紙 210
台紙ファイル名   
面付け台紙ファイル名 A4シール用紙.indd
面付け方向 左上・右上 左上
マージン 11.5
マージン 10
ドブ 0
ドブ 0
面付け 5
面付け 4
出力ファイル名 宛名ラベル

 

配置するテキストフレームの仕様

項目名 可変データ.txt ファイルの項目と同じ内容を使用します。

    事例では、[番号] [郵便番号] [住所] [住所付属] [会社名] [部署]の6項目です。

    [番号]は、レイアウトしませんが、先に記録した各項目の座標、フォント・・・などを登録します。

 

フレーム仕様項目  
座標XS  
座標YS  
 
 
テキスト/画像 フォント  
フォント  
フォント  
フォントサイズ  
行間  
縦/横  
平体  
長体  
左・中・両端・右  
上・中・下・両端  
ofフォントサイズ  
of平体/長体  

 

4、実行

 スクリプトファイルをダブルクリックします。

インデザインが開き、仕様に沿って自動組版が実行されます。

結果は、dataフォルダー内に保存されます。

 

 

事例のダウンロード

事例に使用したファイル一式をZIPファイルにまとめました。

興味のある方は、ここからダウンロード

添付のVBSスクリプトファイルは、拡張子を .txt ファイル名に変更してます。
拡張子を .vbs に変更して ”汎用_自動組版55A.vbs” で使用ください。
また、実際に使用する場合は、当たりでいれている罫線を削除してください。

 事例シール.zip

事例使用にあたって、使っているインデザインバージョンで書き換える必要があります。

Rem ******************************************************
Rem インデザインの起動
Rem ******************************************************
Dim myIndesign
Set myInDesign = CreateObject("InDesign.Application.CC_J") 'バージョンCS* の指定を合わせる
'Set myInDesign = CreateObject("InDesign.Application") 'バージョンCS2015 の指定を合わせる
Rem ******************************************************

参考に 幾つかの事例を上げておきます。

シーツ事例2 ⇒ 事例シール2.zip

シール事例3 出荷ダンボールに貼るシールの事例
       バックに、pdfファイルをレイアウトしています。

      ⇒ 出荷名札シール.zip

写真展のラベル 画像ファイルを貼りこんでいる事例

      ⇒ 写真展.zip

出版物の特定ページ の事例

      ⇒ 株価.zip

 

 

 

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