インクをはじく洋封筒への宛名印刷(対応事例)
管理者用今日は、洋封筒の宛名印刷でのトラブル対応事例を紹介します。
洋封筒の材質に対する問題の事例です。
先日、洋1サイズへの宛名印刷をお受けしました。
封筒は、お客様より銘柄指定が有り、ハグルマのコットンパールスノーホワイト ダイヤ貼封筒です。
ハグルマのコットン封筒は、風合いが有り、良い封筒です。
私共もたまに使用しますが、今回の銘柄は、パール・・・とついています。
真珠の光沢感がある封筒です。
取り寄せて、思っていた事が当たってしまいました。
真珠の光沢感を出すために表面がコーティングされているのです。
インクをはじく材質
封筒の宛名印刷は、インクジェット方式の専用プリンターで印刷してます。
今回の封筒は、用紙表面がコーティングされています。
このコーティングの為インクをはじくのです。
実際に印刷をしてみました。
重なった封筒の下側が、普通のケント紙です。
上側が、コットンパールスノーホワイトです。
印刷した状態を見比べると、ケント紙に比べ薄く感じられると思います。
インクが、用紙に吸い込まれず、用紙表面をはじいているのです。
インクの乾きも遅く、手で擦ると汚れがでます。
インクジェットプリンターの印刷では、用紙が排出されていくと重なって行きます。
インクの渇きが遅いため、上に落ちてくる用紙に先に印刷されたインクが移る問題が想定されます。
レーザー系オンデマンド印刷機
レーザー系のオンデマンド印刷機で行う事としました。
凸凹に弱いレーザー系印刷機
レーザー系プリンターの弱点とされているのが、凸凹のある用紙です。
一見、綺麗に印刷出来たとしても、擦るとインクがはがれる事が考えられます。
今回使用した、コットンパールホワイト封筒は、細かい凸凹があります。
実用に印刷して その表面を指でこすって見ました。
印刷したトナーが少し剥がれてしまいました。
実際の使用の中では、指でこする事は有りません。問題無く使用できる範囲内とも思われますが、気になる点です。
レーザー系のプリンターのもう一つの弱点は、トナーを用紙表面に定着させるための熱と圧力です。
袋状の封筒は、図のようなダメージを受ける事もあります。
これは、実際に用紙を縦に通しました。
圧力をかけてしごかれてる様な状態となっています。
一般のオフセット印刷でもローラーの圧力はかかっていますので同じような事は考えられますが、ここまでひどくなった例はありません。
オンデマンド印刷機も進化
ここまで、レーザー系プリンターでの問題も紹介しました。
しかし、オンデマンド印刷機も進化してます。
多少の凸凹用紙でも対応可能な印刷モードが追加されている機種も出てきているのです。
私どもで、春に入れ替えた最新のオンデマンド印刷機には、このモードがついていました。
また、封筒を開いて、用紙の通す方向を横方向に変えてみました。
用紙に対するダメージをだいぶ軽減したようです。
最後に
これで一見落着となったわけですが、プリンターの種類によって、対応方法も色々と考えられると思います。
インクジェット方式の良さはあります。
弊社導入のオンデマンド印刷機は、封筒の印刷もできる仕様となっています。
また、多少の凸凹にも対応できます。
宛名専用で使用してきたインクジェットの印刷機に代わり、オンデマンドにの使用頻度が増えて来そうです。